朝はとにかく賑やかです
▲朝の申送りはホワイトボードに張られたシフト表を見ながら。
―その後、すぐ2階に戻って打合せをなさってましたが…。
星野さん:ほかのサービス提供責任者と朝の申送りをしていました。
今朝、急にヘルパーさんから欠勤の連絡があったので、その代替の調整をしていたんです。
利用者さんの要望やヘルパーさんの体調などによって、スケジュールが大きく変わったりしますからね。
その都度の調整が必要になるんですよ。
だからかな、色んな意味で朝はとにかく賑やかです(笑)
やれるとこまでやってみよう、ただそれだけでした
▲事業所内に飾られた星野さんの介護福祉士の登録証。
―介護業界に入ってどのくらいになりますか?
星野さん:今年で5年目です。介護福祉士の資格を2年前に取りました。
―何がキッカケでこの業界に?
星野さん:何だろうなぁ…。
20歳頃って、ちょうど色々と迷っていた時期でしたね。
他にやりたいことも思いつかなくて、何となくヘルパーとして働き出したんです。
最初は週1回のケアから始めました。
でも、せっかくやるなら中途半端はイヤ。
それで、周りの方に相談してヘルパーとして働きながら介護福祉士の受験資格を取る方法を教えていただいたんです。
そして、最短で介護福祉士の資格を取って、今の仕事をするようになりました。
とにかくね、やれるところまでやってみようって。
ただそれだけで今日まできちゃいましたね。
勤務中のお洒落はあきらめました
▲取材当日もスポーツブランドのトップス
―途中で「辞めたいな」って思ったことってないんですか?
星野さん:うーん、あんまりないですね。何事に関してもストライクゾーンは広く持っていたいし、何でもチャレンジしてみたいですしね。
―その好奇心が今の星野さんを支えているんですねー。
星野さん:そうかも(笑)。でも、辛いなって思うことなら沢山ありますよ。
―例えば?
星野さん:ネイルアートができない(一同笑)。
まず、爪を伸ばしちゃいけないし。
とにかく、勤務時間中のお洒落はかなり諦めました。
危ないからピアスもしないし、ローライズのものは腰が見えるので絶対にダメ。
お化粧もね、入浴介助の日は汗と湯気でドロドロになっちゃう。
かといって化粧直しに時間をかける余裕もないし。
▲星野さん愛用の長靴。雨の日はコレが大活躍
―あらら・・・。女性としてはちょっと辛いなぁ。
星野さん:そうそう、リメイクものやユーズド加工の洋服なんてもってのほかですね。
―「汚い」とか「みっともない」なんて言われちゃいます?
星野さん:そうなんですよ。ちょっとでも穴が開いてたりほつれてたりすると、利用者さんやヘルパーさんたちに縫われちゃうんですよねー。
「キレイに直しておいたからね」って(笑)。
そこそこお洒落で機能的、利用者さんやヘルパーさんたちを不快にさせないという意味でいうと、勤務中はスポーツブランドの洋服に限りますね。
もどかしさがあるからこそ頑張れるって思いますね
▲訪問介護の時に必ず持って行くノートとバインダー
星野さん:お洒落を諦めるのは、まぁ仕方がないかなぁで済んじゃうことですけどね。
一番辛いのは、ヘルパーさんや利用者さんからの疑問や質問にちゃんと答えられなかったときですね。
―というと?
星野さん:単純に、私の知識不足なんですけどね。
私はこの事業所の中で一番年下。当然、皆さんから教わることのほうが多いんです。
でも、ヘルパーさんや利用者さんは、「サービス提供責任者」である私に質問を投げてくる。
質問する側は、それなりの回答を期待しているわけでしょう?
質問されたり指示を求められたりすることはとても嬉しいのに、私の経験や知識が足りなくて、それにちゃんと答えられない。
情けないって思いますし、もどかしさを感じますね。
▲大きな夢まで詰め込まれていそうなゴールドのバッグ
―最年少ならではの悩み、といったところでしょうか?
星野さん:ええ。でも、それがあるからこそもっと頑張らなきゃなって思えるんですけどね。