■地方スタッフには寮完備、横つながりを大切にしています。
―こちらの事業所では、何人ほどのスタッフさんがいらっしゃるんですか?
平井さん:全スタッフ合わせて25人です。私たちの事業所のスタッフは、地方から出て来られている方が多いんですよ。
▲訪問のあい間を利用して、デスクワークを行う平井さん。
―なぜ地方出身の方が多いんですか?
平井さん:地方の新聞に求人を出しているからですね。もちろん私のように都内出身のスタッフもいますが、地方出身のヘルパーさんは家を離れて来られているだけに、固い決意のうえで仕事に臨まれていらっしゃる方が多いです。
ヘルパーさんの仕事に取り組む姿勢が真剣だと、こちらとしても背筋が伸びる思いでさらに頑張ろうという気持ちになりますし、何よりお互いの信頼を築けることが嬉しいですね。
―どのような方が地方から出てこられているのですか?
平井さん:40~70代の女性が多いです。第二の人生を謳歌している方や、都内に住む子供さんのご家族の近くで働きたいと考える方など事情はさまざま。私たちの事業所では、住まいを必要とするヘルパーさんのための寮も完備しているんですよ。
▲今年1月に引っ越したばかりの寮。
―寮について教えていただけますか?
平井さん:寮は8LDKの一軒家で、寮住まいを希望するスタッフが一緒に暮らしています。私は寮生活ではないのですが、寮に住んでいるヘルパーさん達の食事は一般家庭と同じようにテーブルを囲めるようになっていて夕食だけ当番制で作るようにしています。寮で生活しているヘルパーさんたちは、もうひとつの家族に出会ったような気持ちで共同生活を楽しまれているみたいですね。
―ほかに、つくしの会ならではの特長は?
平井さん:他の事業所さんとのつながりを大切にしているところです。つくしの会の所長は、区で行われている研修などの集まりへ頻繁に参加しています。例えばケアマネージャーの会合では、各事業所さんが受け持つ利用者さんの事例から、より良い介護を目指す話し合いが行われています。外部の方々と連携すると、広い視野のなかで悩みの解決法が見出せるんです。
他の事業所さんと通常の業務で協力し合うほかには、医療機関との連携を図り、介護を必要とする病院の依頼をお受けすることもあります。
>▲都心部の交通量が多い大通りも自転車で移動する。
―医療機関への訪問介護は、どんなことを行っているのでしょうか。
平井さん:個室に入られている方のトイレの介助など、24時間体制で対応をさせていただいています。こういったサービスは利用者さんの自費になってしまうのですが、病院でヘルパーさんを必要とするケースは多いようです。利用者さんのご家族が「看病できない」と病院側に相談したところ、うちに依頼が来ることは、たびたびあります。現在は病院の先生方のクチコミで、どんどん依頼が増えていますね。 そういった関わりを持つことで、「あそこの事業所なら動いてくれる」と思っていただけるのが何より嬉しいです。利用者さんに満足いただける介護を追求するなかで、介護関連のさまざまな職種の方との意見や情報をやりとりする連携が大切かなと思うんですよ。お互いの信頼を深めて支え合っていきたいですね。